忍者ブログ
くだらなくも愛しい日常を公開。 テニス(山吹)まるマ(ヨザケン)電王(キンウラ)に熱を上げている今日この頃。
8 7 6 5 4 3 2 1
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


ラビとデイシャとトカゲ妄想の1(?)です。
続いて完結するかは分かりません。
放出しっぱなし上等。

右下のぐるぐるまわる?からどうぞ。

●吉田蒼偉●




その列車は先頭に2つついた光る目で闇を照らしながら進んでいた。
窓の外に見えるのは森の陰影。
職業柄、それなりに夜目は利くが意識して見ようとしなければ
見えてこないモノの方が多い。
それでは甘い、と誰かが耳元で囁き気を引き締めた神田は
眼前で唐突に立ち上がり窓を開けた彼に
まさかの敵襲かとイノセンスに手をかける。
気配を探ったがそれらしき感覚は掴めない。
一方のラビは桟に足をかけて飛び出そうとする真っ最中であった。

「ユウ!俺ちょっと出るさ!」
「どこへだ、何を見つけた。」
「トカゲさ!!!!」
「トカ…ッ!?おいラビ!!!」

呼びかけには応えず、オレンジの髪が闇へと潜り込んでいく。
一瞬振り返ったラビの瞳にたくさんの星がキラキラと輝いていた。

ラビはトカゲマニアだ。

女癖より性質の悪い癖である。
せめてパンダ目がトイレから帰るまでにソレを捕獲し
戻ってきて欲しい。
彼の為に言い訳やフォローをする気はないが
老人の愚痴を聞かされるのは真っ平ゴメンだ。

トカゲトカゲトカゲ。

やっぱりジャパニーズはトカゲも人間もスレンダーでキレイさ。
と初対面で言われたときはそれをどう解釈してよいかわからず
とりあえず抜刀した。
彼曰く、日本のトカゲは首や脚に節のようなものがなく
シュっとスレンダーな種類が多いそうだ。
説明されても神田には理解出来ない。
理解したいとは思わないが。

「ただいまー♪」

思い出のアルバムをめくっている内に小脇に
大きなトカゲを抱えたラビが戻ってくる。
脚に装着しなおされたイノセンスに同情したくなった。
トカゲ採取の移動手段に使われるとは思っていなかっただろう。
垂れた目をよりだらしなく垂らして
ラビは冷たそうに光るトカゲの肌に頬を寄せる。
じたばたと短い脚が抵抗していた。

「こんなトカゲ初めてさぁ。」
「…嫌がってるぞ。」
「深緑の肌に黒のライン…痩せっぽち過ぎないこのボディ…。」
「…。」

本気で人外のトカゲに同情してやろうかと思ったそのとき
神田はよりそのトカゲに感情移入することになった。

「何と言ってもこの目のラインが最高にカッコイイさ!!!」

ずいっと、鼻先がくっつくほどに寄せられたそのトカゲの顔は

「…デイシャ?」

兄弟子にそっくりだった。
PR
この記事にコメントする
お名前 タイトル
URL メールアドレス
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
書いてる者共
HN:
大黒湯
性別:
女性
自己紹介:

川本佳以―かわもとけい
テニス担当 
千石×室町 跡部 新渡米 

吉田蒼偉―よしだあおい
まるマ担当
ヨザック×村田 有利×ヴォルフ

一心同体で千葉から妄想中。
手描きブログ
ブログ内検索
≪BACK HOME NEXT≫
忍者ブログ [PR]